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赤虎アイルー

某所で書き溜めたSSの保管庫

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33:蝙蝠の献身

この間拍手で頂いた「バックなら尻尾いじられないんじゃない?」ネタで書いてみました。
・・・あれ? バックなのに尻尾いじられてるよ・・・?
まぁどうぞ。




最近のユーリは、いつも疲れている。
思うに、何でも人の頼みを引き受けすぎなのだ。
コウランの子守とか。
アーヴィンの訓練に付き合ったりとか。
ラジーの買い物に連れ出されたりとか。
コウライを慰める為に酒に付き合ったりとか。
エルバートやスヴェンに難癖付けられて変な依頼を出されたりとか。
そういったのが無くても、狩りに行ったりガランを叱ったり、アイルーたちを蹴飛ばしたり、何時も忙しそうにしている。

これで疲れないはずがない。

こういう時、人間のつがい、『夫婦』はお互いに労わり合うものだ。
とアンナがコウライを踏んづけながら言っていたので、早速ユーリを労わる事にした。
・・・でも労わるって、具体的に何をすればいいんだ・・・?
分からないので、今回は直接ユーリに聞く事にした。
「ユーリ」
「ん? どうしたトトル?」
「労わるって、どうしたらいいんだ?」
「何だいきなり・・・んーそうだな、やっぱり定番は肩叩きじゃないか?」
「肩叩き? 肩を叩けばいいのか?」
「まぁそうだな。」
「わかった。・・・せっ」
「ごっ!?」
言われたとおり肩を叩いてみたら、ユーリはその部分を押さえて悶えた。
「い、いきなり何するんだ!?」
「か、肩叩き・・・」
「強すぎだ! あたた・・・」
「す、すまない・・・。」
「・・・なぁトトル、もしかして労わるって、俺のことを労わるつもりだったのか?」
「ユーリが、最近疲れてるみたいだったから・・・アンナが、そういう時は夫婦は労わり合うものだって・・・。」
「まぁ、間違ってはいないけど・・・。」
「すまない・・・。」
労わるつもりが、余計ユーリを傷つけてしまったようだ。
・・・どうしてこう、俺は肝心な時ユーリの役に立てないのだろう。
手助けできるのは狩りの時くらいで、人間同士の難しい話には入れないし、家の事も今みたいに力加減が分からなくてよく失敗する。
・・・今思えば、ユーリは俺をつがいにして、本当によかったんだろうか?
俺はとても嬉しくて幸せだったけど、ユーリは何時も大変そうだった。
アンナ達が来た時だって、俺のせいでハンターを辞める事になるかもしれないって・・・
「ちょ、トトル!? どうしたんだ!?」
「・・・え?」
気付けば視界がぼやけていて、目が凄く熱い。
それに頬が何だか濡れてるみたいだ。
「あーもー、労わったり泣いたり、忙しいやつだなー・・・。」
泣く? 今俺泣いてるのか・・・?
人間は悲しかったり痛かったりすると、涙を流して泣くと言うのは、ユーリから聞いていた。
樹海に居た頃はどんなに腹が減って辛くても、群れからはぐれて悲しくても、泣いた事なんて無かったのに・・・。
「ユーリ・・・ユーリ・・・!」
「わっ、今度は何だよ・・・」
ユーリを抱き締めて、今俺が叩いてしまった肩を舐める。
人間は薬を使って怪我を治すけれど、今は樹海に居た頃のようにただ舐めて治すことしか頭になかった。
「ごめん・・・ごめんなさい・・・」
「・・・あのなートトル、悪気が無かったのはわかるから、何も泣いて謝らなくても」
「そうじゃない、そうじゃなくて・・・俺がユーリに出来る事はすごく少ないから・・・だから・・・」
だめだ、もう何をどんな風に言えばいいのか分からない。
人間の言葉は、どうしてこんなに難しいのだろう。
「・・・なぁ、さっき言ってた、俺への労りってまだ有効?」
「で、でも俺もう何すればいいのか」
「んじゃ、もうちょっとこのままでいてくれ。」
ユーリの方から、腕を回して抱き締めてくれた。
「ユーリ・・・?」
「無理に何かしてくれなくても、トトルからは色々貰ってるんだから、気にすること無いぞ。」
「・・・? 俺何かユーリにやったか・・・?」
俺がそう言うとユーリは噴き出して笑い出す。
・・・俺、何か変なこと言っただろうか?
「っくく、うん、トトルは自覚無いだろうけど、俺は色々貰ってるよ。」
「そうなのか・・・?」
でも、やっぱり思い当たるものは何も無い。
・・・やっぱり人間の言葉は難しい。
「でも、折角トトルが労わってくれるなら、お言葉に甘えようかね。」
「え? あっ! ん、んんっ!」
こ、この感触は・・・!
「ユーリ・・・尻尾は・・・!」
「はぁ・・・最近忙しくて触ってなかったからなぁ・・・あーやっぱ気持ちいい・・・もうちょっとだけ我慢してくれな。」
「べ、別にユーリが触りたいならいくらでも・・・っあ! で、でもそんなにされると・・・っ!」
「・・・勃った?」
「う、うぅ・・・」
そ、そっちも最近はしてなかったから・・・
「でも、だめだ。ユーリ疲れてるのに・・・余計疲れる・・・。」
「あー・・・まぁ確かに。あれかなり疲れるんだよな・・・。」
「だから、俺、我慢する・・・。」
「・・・っあーもうっ! こういう時だけホント可愛い顔しやがって・・・!」
何故か時々、ユーリはすごい幸せそうな顔で俺の頭をぐりぐり撫でる。
・・・よく意味は分からないけど、この時は俺もちょっと嬉しい。
「うっし・・・トトル、ちょっと服脱いでベッドに四つん這いになってくれ。」
「こうか・・・?」
「そうそうそのままそのまま・・・」
「・・・!」
い、今何か尻尾の下辺りに油みたいな感触が・・・!
「ユ、ユーリ!?」
「何だ?」
「な、ななな何をっ?」
「だから、労わってもらおうと思って。」
こ、これは労わりじゃなくて・・・あうっ!
「こっちだけじゃ辛いだろうから、尻尾もちゃんといじってやるな。」
「やぁ・・・! ま、待って・・・ひぅ!」
それから色々いじられて、腰に力が入らない程にされてしまって、そして
「あ、や、やだ・・・これやだ・・・」
「ん? 何が嫌なんだ?」
「ユーリの顔、見えない・・・」
「・・・自分が上の時は顔見ないでくれって言ってたくせに。」
「あ、あれはだって・・・ユーリがあんな・・・ぁ!」
「今だってこんな事してるだろ?」
そうだけど・・・そうだけど・・・!
「ふ、あっ・・・!」
「・・・なぁトトル分かる? お前の尻尾すごい嬉しそうに揺れてる。ほら。」
「いっぁ!」
尻尾を挟むように背中に覆い被さられて、尻尾の動きが背中を伝う。
「かぁーいいなぁー・・・」
「んっ! んあぁっ!」
尻尾の先端を軽く噛まれて、その刺激が全身に広がる。
だ、だめだ、もう・・・!
「っぁあ! ん・・・っ!」
「っ・・・!」
俺が精を吐き出すのと同時に、ユーリも俺の中で果てる。
「・・・あーすまん、苦しくないか?」
「だっ、大丈夫、だ・・・だから・・・その・・・」
「・・・あぁもう本当にこういう時だけは可愛いな・・・!」
「ふっあ!」



事が終わった後、結局ユーリも疲れてしまったんじゃないかと心配したが、「全然大丈夫」と笑って許してくれた。
でもやっぱり、俺がユーリにしてやれることはまだ少ないと思う。
だからもっと、ユーリの役に立てるようになりたい。
・・・今回みたいなのは、たまにでいいけれど。



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