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赤虎アイルー

某所で書き溜めたSSの保管庫

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23-1:何時までも子供と思うなよ(前編)

お待たせしました。
何時だったか言っていたガランメインのお話です・・・多分。
そいじゃどうぞー。




「なーなー、昼飯まだー?」
「ついさっき朝飯食ったろうが・・・まだ足りないのか?」
「足りねー!」
「食いすぎだ! ちょっとは我慢しろ!」
「ちぇー、じゃあどっか適当なとこで食ってくるー。」
「あ、こら! その辺の石は毒のあるやつもあるんだから食うなよ!」

妙だとは思ったのだ。最近のガランの食欲は、明らかにおかしかった。
食べる量がとてもじゃないが尋常ではない。
だからなるべく食べ過ぎないように気をつけてはいたのだが・・・

「じゃあどうしろってん・・・だ・・・」
「・・・? ガラン? おいガランどうした!?」

それがまさか、こんなことになるなんて・・・





「・・・栄養失調、ですか?」
「ですな。飛竜相手の診察は初めてですが、恐らくは。」
村医者の先生は倒れてしまったガランの容態を見て、すぐにそう断言した。
「しかし最近は雷が産声代わりの赤ちゃんやら脱皮する少年やら、珍しい患者ばかりですなぁ、いやぁ、医者をやってもう大分経ちますが、まだまだ勉強することばかりです。」
「は、はぁ・・・って、脱皮!?」
思いもよらなかった単語に、俺は思わず声をあげる。
「おや、ご存じなかったのですかな? ハンターの方ならモンスターについてはもう少しお詳しいかと・・・。」
「クシャルダオラが脱皮するのは知ってます。けど、人の姿になっても脱皮するなんて・・・。」
「まぁ、確かにまだ変異体については詳しいことが分かっていませんからなぁ。」
「え? それじゃどうして脱皮するなんて分かるんですか?」
「それについては幾つか根拠がありましてですな。」
先生は持ってきた鞄の中から一冊の本を取り出して見せる。
タイトルは・・・『飛竜と爬虫類の関連性』?
「この中には飛竜や爬虫類が脱皮や冬眠をする際の行動や体温等が詳しく記載されていましてな、特にオオシッポガエルの観察には一見の価値が・・・」
「あ、あの先生、それとガランの脱皮と何の関係が・・・?」
先生はこういう話に関しては延々と喋り続けるので、俺は早めに横槍を入れておく。
「おぉすいません。つまりですな、ガラン君の体調や行動が、脱皮直前の生物と酷似している訳です。」
「な、なるほど・・・。」
「あ、あとそれと・・・。」
ガランのうなじ辺りを先生は指差す。
見れば、点々とだが、赤茶けたシミのようなものがあった。
触ってみると、ザラザラとした感触が指先に残る。これは・・・
「錆・・・?」
「段々とこの錆が全身に広がっていき、最後には全身錆となって、その表皮を脱ぎ捨てる・・・それがクシャルダオラの脱皮でしたな?」
「えぇ・・・。」
じゃあ、本当にガランは脱皮しようとしてるのか・・・。
「・・・よくわかんねーけど、俺脱皮できるんかなー?」
「ガラン?」
「俺実はまだ脱皮したことねーんだよ。だからちょっと不安つーか心配っつーか・・・。」
その上変異薬で人の姿になってるし・・・か。
・・・よし。
「先生、脱皮に際して何か気を付けることはあります?」
「とにかく栄養ですな。脱皮はかなりのエネルギーを消耗します。」
「わかりました。どうもありがとうございます。」
「・・・ユーリ? どうしたんだ?」
俺はすぐさま狩り用の装備に着替え、アイテムボックスのピッケルをかき集める。
「心配すんな。俺がいくらでも石採って来てやる。」
元はと言えば、変異薬のことが無ければ、ガランだって普通に初脱皮を迎えられた筈だ。
だから、その尻拭いをするのは人間として、ハンターとして、やらなきゃいけないことだと思った。


「俺がしっかり責任持って、お前を脱皮させてやるよ!」


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